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モーツァルトが生きた時代

モーツァルト 時代

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)は1756年1月27日にこの世に生を受け、1791年12月5日、早すぎる生涯を閉じました。
世の中はまさに歴史が動いているときで、様々なことが起りました。産業革命、アメリカ独立宣言、フランス革命……。そんな時代を、モーツァルトは短い人生を駆け抜けていたのです。

音楽で見る時代背景

モーツァルトが音楽家として活動していたこの時代では、『音楽家』の扱いが現在と全く違うものでした。当時は封建主義で、市民ではなく貴族中心の社会だったのです。フランス革命により、これが市民中心の社会へと移り変わるときでした。まさに世の中は変動のまっただ中だったのです。それまでは王侯貴族が専属の音楽家を雇って、曲を作らせ、自分のために演奏させていました。特定の者が音楽を専有していたのです。音楽家は独立した職業ではなく、こうして雇い主がいる、現在でいえば就職している状態だったのです。収入も給料制でした。そうでなければ、依頼主から曲作りを依頼されて作曲していたのです。

モーツァルトの時代の演奏型式

現在では、交響楽団などが演奏する場所は様々な場所で演奏されていますが、モーツァルトの時代では演奏する場所が限られていました。『教会』『劇場』『室内』の三つに分けられているのが一般的でした。この時代の音楽は、どこで演奏するのかではなく、音楽が作られる目的などで分けられていると言ってもよく、むしろ音楽そのものがこうした3つの場所に分けられていたと言ってもいいでしょう。もちろんモーツァルトもこうした型式の中で音楽活動を行っていました。教会や劇場は、ミサ曲やオペラなどになるので現在でもさほど変化はありません。時代を物語っている型式といえば『室内』になります。現在でも『室内管弦楽団』『室内フィルハーモニー』などと呼ばれる場合もありますが、モーツァルトの時代では意味合いが違ってきます。この時代でいう『室内』とは、宮廷の広間の事を言います。音楽家は雇われ人であり、雇い主の屋敷で演奏を行っていました。モーツァルトは宮廷に仕える音楽家でしたので、室内で演奏となると、宮廷で行っていたのです。

モーツァルトの時代の音楽家

この時代の音楽家は、あくまでも使用人扱いでしかありませんでした。ピアノなどでも、いくら高度なテクニックを使って演奏しても、珍しいものを見るような目でしかなかったのかもしれません。当時、西ヨーロッパの音楽大国としてイタリアが優位になっており、本物の音楽家というのはイタリア人でなければそう認められないという時代でもありました。宮廷の楽長の地位につくのもイタリア人でなければなれない時代だったのです。天才と言われたモーツァルトでさえその地位につけず、一生安定した生活を送ることができませんでした。そんな時代だったのです。